裂くように奏でる
陽向



ある日大人が汚れた顔に見えていた子供の頃
廃人という言葉は知らなかったけど
大人は皆 自分自身を封じ込めている廃人だと感じていた
人生は100通り それさえ本当に分かれば

堕落していくのが大人なのか それとも進化しているのか
子供の美しさに敵う大人など見たこともない
大人の醜さに敵う子供を見たことがない
生きていくことを心から肯定しているのは子供だけのような
大人は否定して始めて 心から肯定できる 悲しい生き物

今裂くように未来を奏でたい 何もかもを裂いて
過去も 今も 未来も 奏でるたびに裂いてやる
自分だけの色、音、空を それがどんなに些細でも
子供の心を持っている今は どこまでも美しい大人に変わってやる

人生は100通り それを心から感じられれば 君だけの色が咲く




自由詩 裂くように奏でる Copyright 陽向 2014-09-19 19:33:16
notebook Home 戻る