可能性
Lucy

とろけるチーズのように
僕の心臓に絡みついていた
君の言葉は
冷めて
剥がれ落ちてゆく

今日からは
雨も風も雪も光さえ当たらない
地下歩行空間を
僕はずっと歩いていく

誰ともぶつからず
混じりあうこともなく
誰かに
見つけられることもなく
浮遊する大量のブランクトンみたいな
可能性の死骸の間を
すり抜けて




自由詩 可能性 Copyright Lucy 2014-09-04 16:53:24
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