私が首を寝違えるまで(死刑執行では無い)
間村長

音が失礼しましたと言って居る
私はそんな事気にも留めずに
抹茶かき氷を食べながら
ベースボールマガジンと女性自身を
交互に読み、食べては読んで、読んでは食べてを繰り返す

入って来る時は母娘の後ろに従(つ)く形となり
彼女らも我々も名前を書いて待つ事になるかと思ったら
待ち時間ゼロだった
出て行く人が有り娘も私も木の枠に寄ってどく

レジの人は服を着て居ない
部下だけは後ろに数珠繋ぎに従えて居るのに
電機チャージをされたかのように
指が帯電して居るかのように
レジの中のお札を抑える金属を強く戻す
振動を止めない最適の方法を心得て居るかの如く
空気中に音の振動を過不足無く伝えるレジの中のお札を抑える金属

私はまるで邪悪な静電気を受け続けたせいで
気が触れたかのようにくっくっくっと笑い過ぎて
首を寝違えて仕舞ったのだった



自由詩 私が首を寝違えるまで(死刑執行では無い) Copyright 間村長 2014-08-28 06:56:10
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