プレセペM44
Lucy

並ぶつもりで
並んでいるのではないし

何億光年も離れた小さな星の住人が
語り伝えた
神話など知らぬ

集まって
輝いているように見えても
それぞれ
果てしなく遠い

線でつないで
名付けたところで
私たちは
ひとりひとり
たったの一粒

共通点や
類似点や
平均や一般を
語りたいのではない
ひとつに括られたいのではない

誰にも見つけられないし
どんな線でも繋がらない
誰とも似ていない私であると
証したい

にもかかわらず
奇跡のように
暗闇のどこかで
瞬いているもうひとりの孤独と
共鳴する一瞬

それが
宇宙を彷徨う唯一の意味
わたしらが
もしも繋がってみえるとしたら





自由詩 プレセペM44 Copyright Lucy 2014-07-30 23:19:32
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