無心の無神論者、精一杯の言葉を尽くして佇む自殺志願者に話しかける
竜門勇気


神様がくれた言葉を忘れても
大丈夫大丈夫
どうってことねーよ
神様がくれた役割なんてわすれてもいーよ

僕が許すからOK
神様も僕も君にとっちゃ他人だ
あいつも僕も
君のことの責任なんて取れないんだ

僕が許すから
僕が認めるから
誰とでもぶつかって
失敗してろよ

神様がくれた意味を忘れても
大丈夫
あいつも忘れてるよ
覚えてたらこんなことになっちゃいねーよ

僕が許すからOK
神様にできることは
時間さえあれば僕にもできるさ
僕に出来る事ぐらい
あんたにも出来るだろ?

ずーっとずーっと神頼み
賢いつもりで運頼み
確率統計なんにせよ
天秤に羽根乗っけた時点で覚悟しなきゃ
でもあれだろ
精一杯重たい羽根なんだろ?
みんなそうなんだ
精一杯駆けまわって見つけた軽さなんだろ?
だったら神様より人間の出番だ

人間代用で僕が行くよ
その涙とか色々きたねーもんで湿った羽根を
その汚れた羽根を手にとって泣けるぐらいは
神様よりマシだと思ってるんだ

どうして誰かより自分が違うことが気になるんだ?
湿った羽根を手に持って泣くより
それを僕にくれよ
この天秤は悪さしないぜ
罪や因果で傾かない

この天秤もそうだけど
君の天秤はなにか言いたそうにずっと待ってるみたいだけど

いいのか?

本当に神様や僕に任せていいのか?
ハリボテの世界や他人に負けたりする
不確かな遊びに巻き込まれて納得できるのかよ

神様がくれた言葉や
生まれた時に持っていたもの
そんなものを背負って生まれた二人がかつて不幸のうちに死んだ

一人は磔で
一人は腐ったきのこを食って死んだ
そして不幸のうちに生き返っている

僕が許す
神様も許してはくれる
世界中の存在が許してくれる
その先もないのに何をおっかながってんだ
僕は許す
神様は許さない
世界中の誰もが君を許さない
どっちみち一緒なのに

なあ、どうやったら世界から逃げ出す覚悟が決めれるんだ?


自由詩 無心の無神論者、精一杯の言葉を尽くして佇む自殺志願者に話しかける Copyright 竜門勇気 2014-06-28 16:13:57
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