文法1
梅昆布茶
僕の文法のSは君と僕
Vは生きることだ
訳もわからずOをもとめてさまよう
たまさか生まれる言葉でCを綴る
規則正しいものに反感を持ち
疑うことの正当性をつかもうとして
いつのまにか自分の尻尾を追いかけている
となりの飼い犬のちろ君ののように
たまには星でもみあげてみようか
ちょっと太陽がまぶしかったから
人生の意味を失っている
わけでもないんだ
ブラジル人でアフリカの血が四分の一入っている
クオーターのビエイラと秋葉にデジカメを買いに行く
娘の写真を自慢げに見せる
日本の彼女もいる
ガンジーに似たアフリカ系ブラジリアン
奴らと僕の文法はおなじだと思っていた
それぞれ違う精子と卵子で育まれた
異父母の奴らと同じ文法
差異を見つけることはたぶん容易い
天使が存在するとしたら
そんなもの気にしないだろうし
そんなもの
いたっていなくたって関係のないこと
僕たちは何の使徒でもない
自分たちの文法で生きる
ときどき星を見上げている
隣のちろの仲間なんだろうとおもうのだ