タンザスト ナイト
赤青黄

「タンザスト ナイト」




ひかりふる、


せかいをつつみこむほどの、
くうはくを、
うちにひめた、
わたげを、
うみへかえしてやります、

ぼくのうちがわから、
はぎとられた、
せいえきが、
なみの、
あわになって、
うちよせて、
くるのを、
わらっています、
だれもいないところから、

窓ガラスのひび割れた、
廃墟のテーブルの上に、
朝食と、今日の新聞が乗っているのです。


だれか、
いませんか


てをのばせば、
とどくわけのない、
ばしょから、
こえが、
きこえます、

でんわせんのつながっていない、
ぼくたちのでんちゅうから、
みえないつばさがくうにあふれ、
そらをかきむしりはじめるのです、

とうめいなものがたりなど、
どこにもない、
かびんのそこに、
ちんでんしたものがたりを、
とうめいなえきたいと、
いけられた花たちと、
まぜあわせて、
なにかをぬいあわせるように、

くちびるをぬいつけて、
なにかをはなす、という、こと、を、わ、
すれ、て、し、ま、っ、た、おのれのこ、と、ば、など、
くだらないと、

もういちど、てをのばし、
ひからびた、
ひと、刺し、
ゆび、
を、
のばし、
あおい、
よるの、
りゅうせいやを、
はしる、
すべての、
あらゆるものたちが、
わらっています、
はだける、
ひふにはりついたぬのが、
はがれて、
あしあとを、
のこすように、
ほしぞらが、
くるくるまわり、
せんが、えんを、
えがきながら、
のびて、
じめんが、
まがっ、


く、あさひが、
みえる、
とても、おそろしいもの、の、
ために、
はしる、
ぼくのあしは、
すなはまにとられて
、なみにさらわれていくのに、


ほしのすな、


ひかりふる、


てをのばした、


せんてんをうがつ、


せいえきのひかりをうけて、


はくぐんのうみにうつる、


かげろうのつきを、


ひかりがよみがえる、
さざなみのむこう側から、
せかいをつつみこむほどの、
くうはくを、
ふくんだ、
わたげが、
おりてきます、


(の、


を、


そっとおりたたんだ(はいいろの尸で、)


自由詩 タンザスト ナイト Copyright 赤青黄 2014-06-08 00:18:49
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