白い狼煙 九
信天翁
単調なのに新鮮なさざ波の囁きは
つつじが丘には届かない
海に面した街なのに
もたつく足取りに発破を仕掛けて
おらは陰のないアベニューをふらつく
減価償却した片影にさいなまれながら
そうだった いつの間にか
青い春をよろめきすぎてしまったんだ
赤いゆめをふみつぶしてしまったんだ
軽薄な大脳のタガがきつく締まる
もはや もぐりこんだんだろうか
独り暮らしは想定外が想定内に
自由詩
白い狼煙 九
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信天翁
2014-06-07 22:03:52
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