地平線
青色銀河団

つめたいあおぞらの岸堤では、
薄色の私に関する波紋が水面で揺れていましたが、
十四歳の虚無にとって、ひややかな書籍など、
朝と草と自転車とほたるにすぎませんでした。
森をあまく満たすぶどうは音楽のように、
悲しいほのおとなって燃えています。
死骸へと惹かれる地面を強く叩けば、
路上には砂漠のガラスがつくりだされます。
鳳仙花の霜としてのイマージュです。
憎悪によって生みだされた誰かの夢に他なりません。

水脈ひく路地は
よるべなき秋の見えざる手。
墜ちゆくキーボードで走りすぎる漢字をとらえます。
子供は運河を魂で発音し、
透明さに関する研究は、
地上の静けさだけをあつめていました。

舟歌を歌う子供の表情のように、
カーテンが燃えると、
未来の終わりがやってきました。
眠りの夜明けは
太陽に対するかすかな
快楽の抵抗にすぎません。
透明なうたは曲がっていました。

星雲の火花がはげしく瞬き、
先生が情熱のように荒廃します。
それは淋しさをついばむ風ではありません。
私達は永遠のしっぽのところで、
笑いながら立ち止まり、接吻するのです。
星と一緒の時です。
月光は叫び、イマージュは強く受胎します。
死んでいる鳩よりも悲しいのです。




自由詩 地平線 Copyright 青色銀河団 2005-01-22 03:18:59
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