ミルクときみの春
草野春心



  あたたかいミルクを 絨毯にこぼしてしまった日
  きみはゆっくりと愛していた
  町を、陽の光を、そでの長い服を



  きゅうくつなかなしみが胸を染める
  言葉にできないものたちがぼくの言葉をとらえ、
  ひとつずつかたちを変えてしまう
  春はまだ
  さいごの色が
  塗られる前のひととき




自由詩 ミルクときみの春 Copyright 草野春心 2014-05-04 06:34:12
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