織姫
藤鈴呼




自分の言葉や 生活が
薄っぺらく 感じてしまったり

誰かのココロがが ペラッペラと
透けて 見えたりした 瞬間は
頭の中で 和紙を 作る

昔ハマった「織り姫」おもちゃみたいに 
あっちへ ユラリ こっちへ ヒラリと

動かして いる内に
糸の色は 空気を含んで 輝き始める 

蜘蛛の糸が 絹にも思え 
カッタン カッタンと 

リズミカルに踏む 機織り音が
小気味良く 響き始めたなら
さあ チャンス 

今度は とろみのついた水に
和紙を 含ませて
何度も 何度も 描いてみよう 

あなたの気持ちが 今一番
上手に見える 角度になるまで

和紙が 透けずに 墨汁を
美しく魅せる 時まで


自由詩 織姫 Copyright 藤鈴呼 2014-03-25 19:03:08
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