うすかわ
そらの珊瑚
たまねぎの
ちゃいろの
うすかわを剥く
のり、で
はったわけでもないのに
なかみのかたちに
ぴたりとはりついて
かわいてしまった
うすかわは
もう
うすかわ以外の
何者でもない
急いでいるときに
かぎって
うまく剥けない
わたし(という中身)を
おおっているうすかわを
ぺりりと剥こうとすれば
きっといやがって
てこずらせ
その往生際の悪さを
いまいましいと
おもうだろう
うすかわはいつだって
ちょっと哀しい
陽にかざせば
いくほんかの
使われなくなった水路が
うき、あがる
いうなれば
冬のぬけがらに似て