優越感の優しさと劣等感のやさしさ
ichirou

昨晩コンビニで釣銭の小銭を寄付をした時
店員さんに「ありがとうございます。」と言われて
少し気分が良くなった
この気持ち一体なんだ




もし
僕が宝くじが当たって何億円も手に入れたら
きっと匿名でたくさん寄付をするだろう
きっとそれは感謝の衣を着た優越感の優しさだ
コンビニの店員さんひとりではなく
もっとたくさんの人に感謝してもらいたい欲と
匿名で寄付をする優越感という驕りだ
優越感の優しさは
欲と驕りだ



自分はやさしい人間でありたいと思っているけど
その気持ちは
本当はどこから来ているのだろうか

自分は出来が悪くて
優等生のように実力で人を幸せにできないという
劣等感があって
出来が悪い分
自分が人にやさしくなれれば
少しは世の中の役に立つんじゃないかと
思っている

でも
この気持ちを掘り下げていくと
そこには
実力のある優等生と自分が等価になりたい欲と
等価に執着する劣等感の驕りが
きっとある
つまり
僕の劣等感のやさしさも
欲と驕りだ





僕の稚拙な思考は
薄汚れた自分を見つめ直すには
ちょうどいい

コンビニの店員さんにお礼を言われ
気分が良くなる自分は嫌いじゃない
お礼を言われて
素直に気分が良くなってもいいじゃないか
でも
その気分の中に
寄付をしたことなんか必要ない







自由詩 優越感の優しさと劣等感のやさしさ Copyright ichirou 2014-03-08 08:24:50
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