春の祭
フユナ

目ェ凝らすと
吹雪のなかサ
色んた色した人たちが
手ェあげておどってらった

赤ェの青白ェの、黄色いの
さまざまな手やら足が
終わりの雪のなか
ヒラリヒラリとおどってらった

あぁ、あの青白ェのは
おらえのばばちゃんだ
つんとした人だったども
あんたにおどり 上手かったべか

しぜんとしんだひと
やまいやなんかでしんだひと
じぶんでしんだひと
うれしかったひと
かなしいばかりだったひと

雪のなかで明滅するみでにして
やがて消えると
踏みぬぐまって
久方に見た黒い土からは
何だか生わるみでンた気配がしてらった

恐らくもうすぐ
春が来るァんだべ





自由詩 春の祭 Copyright フユナ 2014-03-08 01:36:28
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