月片
LEO

西のあの山が 紅に染まる頃
さっきまでの あなたはいない
微かに残る あなたの移り香を
冷たい風が さらっていくようで
この肩を 抱く
寂しいから
そうではなくて

その真上には 半分の月
それは わたしのようで
もう半分は あなた
そうであって欲しくて

ふたりはあの月になる
半分になった月片をもって
満月の晩に逢いましょう

そう
あなたの移り香が
消えてしまうのが 寂しいだけ
満月の晩に逢いましょう
 






自由詩 月片 Copyright LEO 2005-01-17 23:36:27
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