節分 in アメリカ
夏美かをる
2月3日 午後8時
そうだ、今日は節分ではないか!
豆まきをやらねば、と突然思いつき
子供達を呼ぶ
「ねえ、豆撒きやるよ〜。おいで〜。」
「豆撒きってなあに?」
「節分の豆撒きだよ。」
「節分ってなあに?」
「鬼が来るから豆で追い払う日。
そして幸せをお家に呼び込む日」
「ふ〜ん…」
「さあ、始めよう!」
ああ、でも豆なんかないわ!
そうだ、2年くらい前に煮豆を作ろうと思って
日系スーパーで買った黒豆が戸棚に残ってるはず!
「よし、じゃあ、ドア開けるから
“おにはーそと!”と言って外に撒くんだよ。」
「でも、恥ずかしいよ」
「じゃあ、小さい声で言いな。そら!」
(呟くように)
「おには〜そと!」「おには〜そと!」
「じゃあ、今度は家の中に撒くよ。
“ふくはーうち”って言って。」
「え〜、いいの?ちらかっちゃうよ。」
「今日だけはちらかってもいいよ。ほら、やって!」
「ふくは〜うち!」「ふくは〜うち!」
ジャラ、ジャラ、ジャラ、ジャラ
旦那登場
「何してるんだ?」
「見ての通り、豆撒いてる。」
「一体なんで、豆を撒く必要があるんだ?」
「今日は、日本で豆撒く日だから。」
「だからなんで、豆なんか撒くんだ?」
「う〜ん、鬼が来るからね〜。
でもって、家の中に撒くとグッドラックなの。」
(英語で説明面倒臭いね〜)
「まじか!?
これはどう見てもねずみのフンが家中に転がってる図だな。」
腑に落ちない表情で旦那退場
「あ、そうだ、年の数だけ豆を食べないと!
よし、ポップコーン、作ろう
豆からできるものだからね♪」
「わ〜い、節分って楽しい。来年もやってもいい?」
かくして、なんちゃって節分 in アメリカ無事終了!