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アンテ


                    158時 @ハト通信

なつかしいひとに
あいました
さいごのはこの
ふたをあけると
かのじょはまんなかにすわって
わらっていました
いぜんのように
わらっていました
きみはきみじゃない
ぼくはいいました
そうね わたしはわたしじゃない
かのじょは
ちいさくうなずいて
たちあがりました
ぼくなりにひっしにここまできたんだ
きみのぶんもいきるって
きめたから
かのじょはうなずいて
はこのふちをひょいとまたいで
ぼくのまえにたちました
ほら とてをだしました
ぱちん
てをあわせると
かのじょはもういちどわらって
あるいていきました
あるいていきました




未詩・独白 ここまで Copyright アンテ 2005-01-15 23:21:07
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びーだま