プロフェッショナル
いねむり猫

今の自分を乗り越える

自分の限界に 髪をかきむしって 悩むのは
それは 乗り越えるため だろう

背伸びした自分が そのまま力尽きたら
あとは 奈落へ落ちるだけだ

自分の限界は 自分だけが知っている

どこでごまかしたか
どこで逃げたか
どこで視線をそらしたか
どこで背骨が抜けたか

自分だけが知っている

だから 乗り越える努力を
たった一ミリでも 前へ出る努力を
続けるのだ 

眼を血走らせて 前をにらみつけて
大げさな 悲鳴をあげながら
女々しい 愚痴をつぶやきながら
時には 酒に逃げながら

そして 人にはわかるはずのない 
その1ミリを つかみ取る

一瞬 風景が変わる
とんでもない高みに 到達したかのような喜び
世界を見渡した ふるえ

でも その喜びも またすぐに 
自分の汗の中に消えて 蒸発していく

そして そこから また その限界の少し先に
にじり寄る努力が 始まる

自分だけが知る 前進
自分だけが 価値を知る 変化
自分だけが 次ぎに踏み出す 決意

情けない悲鳴の中で
自分をしかる罵声の中で


自由詩 プロフェッショナル Copyright いねむり猫 2014-01-19 14:26:11
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