鎖骨を狙え
左屋百色

私の記憶が確かならば
去年の今頃は猫がいました
私の膝の上に私とは正反対の
とても品のある猫がいたのです
気づいた時にはもう既に
あたり前のようにいたのです

私の記憶が確かならば
去年の今頃に私と猫はコタツに入り
昼と夜が逆転していたのです

私の記憶が確かならば
去年の今頃に私は[鎖骨を狙え]という
題名の詩を書いたのです
何かの紙切れに書いて
その辺に置いていたので
それはどこかへなくしてしまいました
そして猫も
いつの間にかいなくなっていたのです

私の記憶が確かならば
去年の今頃
私は猫に富士山と名前をつけ
富士さんと呼んでいたのです
今年は会えるのだろうか

富士さんへ
[鎖骨を狙え]どこにあるか知りませんか
今年は投稿したいのです
とりあえず
この詩をどこかでよんでいたら
連絡ください



自由詩 鎖骨を狙え Copyright 左屋百色 2014-01-05 19:42:58
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