手と詩人の関係
yamadahifumi

 


ピアニストは

彼の手に憑かれて、自分を見失う

彼らの感情は彼らの手に宿り、そして

「音」として世界に放出される

詩人もまた同じ事だ

詩人は自分の手が勝手に動くのを感じる

彼はもはや、感じようとする事を書くのではない

凡百の詩人はみな、感じなければならないと思う事を書くのだと

昔のとある天才詩人は言った

僕らの手が僕らを越えて

ペンが世界の奥へと進む時

その時、僕らの分析的な脳髄とは一体、何か

・・・手が全てを知っているなら

頭はそれに追いつくためにあるのだ

バットを降り続けた一人のバッターが

遂に自分の意識せぬホームランを生むように



自由詩 手と詩人の関係 Copyright yamadahifumi 2013-12-20 18:00:46
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