大崎駅徒歩2分
AB(なかほど)


 
今にも泣きそうに揺れた瞳だけを
この馬鹿は覚えていて

久しぶり
の言葉も
かけられない間に
あの日よりずっときれいな君が微笑む
ので
今まで覚えていた君の笑顔が 
この胸を逃げていって

たんぽぽ

緑の電車の風に吹かれて揺れていた
たんぽぽ


コンクリートの隙間の土にしがみついていたのは
僕で


たんぽぽは

緑の電車の風に吹かれて散っていった
白いたんぽぽ

好きだった
のは
きれいな君じゃない
ので

  




   


自由詩 大崎駅徒歩2分 Copyright AB(なかほど) 2013-11-23 21:41:54
notebook Home 戻る  過去 未来