ただこころのなかで
梅昆布茶
愚かな自分を鏡に映す
冷え切ったからだにのこる温もりをさがしてみる
かつて確かにあったその感触を思い出してゆく
暖かい手を心に紡いでみる
たぶん忘れてはいない筈のことばを捜して
記憶を暖めてゆく
盲いたままではいけないと思うのだ生きているかぎりは
無用にひとを傷つけてはならない奪ってもならない
生きて在るいじょうのなにを求める必要があろうか
鏡のなかの自分に問いかける
愚かな自我のゆくえを
そしてそれを捨ててしまおうとも思う
もういちど静かでただしいかたちに戻ろうと願う
愚かな片隅を照らしてくれたひかりをわすれないように
そしてもし叶うならば感謝のことばが届くように
そのひかりにこころのなかでよびかけてみようと思うのです
ただこころのなかで
自由詩
ただこころのなかで
Copyright
梅昆布茶
2013-11-19 18:31:26