懐かしむ風
朝焼彩茜色

懐かしむ 振り返る過去が増えてくる
決してしがみつくものはなく 黄昏は生まれながらにもっている

私の夕刻の風

四季の問わない八方へ広がる 無菌空間の感情
誰にも晒されない 寂しさをずらして纏めた感情

私の夕刻の風

懐かしむ 駆け巡る 脳の思い出の貯蔵箱のからくり
決して戻りたい 退行はなく それでも涙もろくなる

生まれながらに涙は無限に貯蔵されていた

悲涙ではない


私の夕刻の風

四季の問わない人生の塊 流れて吹く 流れて吹く 流れて吹く

懐かしむ胸を撫で下ろす

私の夕刻の風


自由詩 懐かしむ風 Copyright 朝焼彩茜色 2013-11-19 12:05:58
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