猥褻な街
北橋勇輝

使い古されたAV女優と
色街で立たされている裸の女が
寒空の下、手を繋ぎ待ってる
通行人は関わらないことを
水滴で濡れた窓ガラス 指で文字を書く

全て語尾に「た」で終わる文章を
俺は推敲する気などまったく無い

サイケデリックな上にブルースを
効かせたらもっと美味くなるだろう
中古で買ったレコード
片思いの女も持っていた
同じ物を持っているとは言えずに……

シルエットが仕事をしていない
これではすぐに正体が分かる


自由詩 猥褻な街 Copyright 北橋勇輝 2013-11-18 01:46:07
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