The erased river
番田 

一体何をしているのだろう
そこへ行くには 言葉はいらない  
歩く どこへともなく 
向かう先の遮られた その 言葉を乗り越えて
理想の自分を思いながら生きてきた気もする
そんなことを考えていた 
僕は 日々が続くことを夢見て 
ぼんやりと 生きていけるのなら
先に存在させられたものもかまわず時の流れに乗るように 
生きていける 川が 流れていく
そして僕らが肩を組んで同じように 笑っている


思い出す ある夏の日
プールで泳いだ 寂れた公園 降りつもる
冬の枯れ葉がちりばめられた日
小さな 見知らぬ 子供たちのことを思い出し
足を向けるとコンサート会場がある 
どこへ行かされるわけでもなく 明日 僕は
素敵な女性と 二人でいる
そうだ そんな気がしていた
もう だけど そんなことはないし
お金の残されていない僕に寄り添うことはないだろう 
生きる時間はほんのわずかだ


自由詩 The erased river Copyright 番田  2013-10-23 00:25:12
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