まっすぐな夜
LEO

七つ星の見えない
ちいさな窓
風通るアスファルト
街灯に白い息が消えていく

ネオンの隙間に
ちいさく瞬くは 願い星
どこかで誰かが
ちいさく願ったのだろう
そのちいさな手を胸にあて
ちいさくちいさく
願ったのだろう

杉の木の天辺を
流れ落ちた星は 君の声
言われぬ言葉を
解いたのだろう
誰に伝えることもせず
星つく夜に向かって
吐いたのだろう

高いところで
光を放ち消えたのは 誰の夢

どこか異国では
今光ったのは 誰の魂


僕らが死に絶えても
七つ星はめぐる
願い星は瞬き
言われぬ言葉は流れ星となる

僕らが死に絶えても
風吹くとも言えない夜が
行き先を見失った誰かの裸足に
白い息を吹きかけて
また歩き出すのだろう

明け星も見えない
ちいさな窓
その夜
眠ることをやめた
夜だけが
まっすぐに明けていく

僕らが死に絶えても
まためぐるのだろう
まっすぐな夜が‥
 
 


自由詩 まっすぐな夜 Copyright LEO 2005-01-08 23:57:57
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