言葉たち
栗山透
ノートのすみに書きなぐる言葉たち
隙間なく真っ黒になるまで書いてから
ちぎって筆箱に入れていった
ひとに見られないように
ぐちゃぐちゃに丸めて
すぐに筆箱は
切れ端でいっぱいになった
わたしは自分の部屋で
ひとつひとつ紙のしわを伸ばし
机に並べて読んでいった
たのしい言葉
ひどい言葉
かなしい言葉
なんでも書いてあった
わたしはキャンドルに火をつけて
すべてを燃やした
自由詩
言葉たち
Copyright
栗山透
2013-09-03 12:37:23