十六年後の夏
ちと

駆け抜ける山道

懐かしい光を脇目に

稲穂の黄は柔く
木々の緑は深く
雲の白は遥か
空の青は澄んで

過ぎ去った日々の美しさに
胸がつまる

そしてまた駆け抜ける



少女は十六年後
百日紅の赤が強いことを知った


自由詩 十六年後の夏 Copyright ちと 2013-08-29 04:24:52
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