お空の彼方にいる君へ。
ヒヤシンス


七つの海を越えて今年も夏が来ましたよ。
あなたとお別れしてから五年がたちました。
元気でやっていますか。
もうたくさんお友達もできたことでしょう。
そちらは過ごしやすいですか。こちらは猛暑ですよ。
あなたは私の顔など覚えていないでしょうね。
ましてや共に過ごしたあの日々を。
あなたがいってしまってから今日まで色々な事がありました。
恥ずかしいことばかりなので内緒です。
でもあなたはお空の高いところから全てお見通しかもしれませんね。
でも今の私は幸福ですよ。
とはいえ、毎年この時期になると心にしまいこんでいたはずのあなたが
必ず私の想いの中に現れるのです。
可愛い笑顔のあなた。抱きしめると壊れてしまいそうなあなた。そしてとっても暖かいあなた。
私はきっと一生あなたを忘れる事は出来そうにありません。
あなたの写真が一枚だけ、たった一枚だけ、私はいつも肌身離さず持っています。
かなり色褪せましたけれど。私の宝です。
叶わぬ事ですが、もう一度あなたをこの手で抱きしめたいです。
もう涙は出ませんよ。ただあなたに触れたいだけです。
私は空を見る事が好きになりました。
あなたの可愛いお顔が見えるからです。
私はまだしばらくそちらに行く予定はないですが、先の事は分かりませんものね。
ただ、優しさと思いやりだけは持っていたいと思っています。
そしてこの目は希望に満ちて未来へと向けられています。
あなたの事は今も当然愛しています。
いつか会う日が来るでしょう。
それまで一生懸命生きてゆきますよ。
あなたを幸せに出来なくて本当にごめんなさい。
許されようとは思いません。
本当にごめんね。
 
長くなりました。もうやめます。
そちらでも多くの幸せと潤沢な日々とをお過ごし下さい。
じゃ、またね。
あ、最後に七歳のお誕生日おめでとう。

愛する我が娘に。

ダメダメだったパパより。


自由詩 お空の彼方にいる君へ。 Copyright ヒヤシンス 2013-08-14 01:40:15
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