恐怖
草野春心



  バーガー・ショップの狭いテラス
  台風のあとで椅子が倒れている
  ケチャップでよごれた君の唇
  文脈を外れた一行のごとく
  包み紙はテーブルをこぼれて落ちる
  恐怖
  振りむくとそれはそこにある
  ざわめきもせず夏の草が
  地の中の養分を吸っている




自由詩 恐怖 Copyright 草野春心 2013-08-03 07:55:44
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短詩集