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葉leaf

「人生」なんて言葉はとっくに死語だから 大局的思考はもう時代遅れだから そんなことを言いたくなる人生の一局面に 瞬間やその持続で人間の時計の針の音だけを聴く 時計のように正確で慈悲に満ちた通告に 僕は瞬間の応答を返し 寂れていく村の中で 僕は楽しく自分を刻み音を奏でていった

明けない夜は続いて 已まない雨は続いた 僕は光を灯す方法と 傘をさす方法を 非常に巧みに修得したが その工夫には段々疲労するばかりだった 思い切って闇にも雨にも濡れてみた 体が底まで冷え入るまで濡れてみた 長い時間の経過後 再び僕は 開けない夜とやまない雨へ別の工夫を考え始めた

僕はこのまっさらな宇宙に落第し続けた 人生には賄賂を贈って合格した僕だが このまっさらな宇宙は賄賂を受け取らない 宇宙の遍く照らす完全な視界は 僕の何もかもを見通すので あらゆる不正は無効である それならばと僕は増殖して宇宙の視界を覆い尽くし 宇宙が試験するのに疲労する瞬間を待つ

あなたはあのとき純粋に怒っていた 表情にすら出さずましてや声にすら出さず 理解されようとか理解されまいとかそんなことも考えず ただ純粋に怒っていた その黙された怒りについて僕は考えるのです 何の痕跡も何の発展も残さない怒りを僕だけが知っている この秘密を誰かに明かしてよいものか


自由詩 twitter Copyright 葉leaf 2013-07-30 00:15:20
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