浮かぶ赤いジャングルジム
夕ぐれ鉄塔

ばんそうこうを貼りまくって 隠した傷 つなぎとめる心

明日がはやく来ないかなあ と せかいが鮮やかに見えた あの日
まるでせかいが終わるように 明日に怯えて 寝ないようにした あの日

ぼくはいまも生きている 手をつなげなくたって
つなぐ手を失くして 鉄棒ができなくたって 生きている

枠にあるのは いつだって 環境だった 恨むのは いつだって ゆうぐれの放送だった
あの女の子には素直になれないけど いっしょに帰るときは いつも楽しかった

ただそれで良かった ぼくらの旅路は ここからだった
夕暮れを拒むこころを すこしでも 忘れないように ぼくらは生きていく


自由詩 浮かぶ赤いジャングルジム Copyright 夕ぐれ鉄塔 2013-07-06 23:43:41
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