謙虚過ぎる君
朝焼彩茜色

謙虚の柵の向こうに 黒い太陽を浴びた枯葉が闇を止める そのままに
謙虚過ぎる君 君は柵を越えて 何を美徳と履き違えたんだい

俺は謙虚を持たず生まれてきた 
母親のせい
父親のせい
誰の何のせいにも しない 言い訳に唇を縫い合わせた 閃きの書物に
必然の栞が挟んであったんだ

嫌われるのを恐れた 腰を低く心はそのままに 謙虚の毒の香りを
柵の向こうから無意識に貰って 毒の香りが目に沁みたよ

俺は謙虚さを学ぶ為に生まれてきた
対極に矢を放ち
対極から批判を放置し 土足でオブラートもなく 開いた口そのままに
人を呆れさせて来たんだ

謙虚過ぎる君 その境界線を越えたら駄目だ
君は謙虚さを持って生まれてきた
母親のおかげ
父親のおかげ
心に映る環境のおかげ
それと引き換えに 生意気な程の譲れない想いを 虫の息で柵の向こうに
今も繋いでいる

俺は謙虚さを学ぶ為に生まれてきた
だから
君も時には土足に履き違えても ただ成長するだけさ

対極は完全同極 君の好きな本にも必然の栞を挟んでおくよ
ありがとう 謙虚な君

どうか俺を嫌わないで 気取らないで
いつかまた会おう
素敵なカフェで タバコは吸わないから


自由詩 謙虚過ぎる君 Copyright 朝焼彩茜色 2013-07-06 22:45:42
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