修治(しゅうち)
ぎへいじ

大輪の薔薇の下で咲く雑草に語りかける者のはいるのか

せいいっばいに花の姿を真似て見ても
日陰に生きる陰湿な風貌にふさわしい飾りからの残酷な香りは隠す事は出来ない

ひと葉 ふた言、言ってくれれば少しは救われるのに
たとえば…
汚ない泥水で 奥歯を噛みしめる様な

傷ついても挫けたりはしない
ここしか行く所も知らないから アスファルトの真ん中でも実をむすぶ

見ろ これが執念だと


修治
人は雑草の様に強くなれと言う

草なら それでいい
しかし 人間は草で終わってはいけない
それだけでは足りないのだ

必要なのは積み上げた経験なのか
折り重なり合う哲学なのか

ただの草が やがて薬草へ変わって行く その道筋を今日も私は探している


さてと
熱いお茶を入れようか

十薬(じゅうやく)ひとくち



自由詩 修治(しゅうち) Copyright ぎへいじ 2013-06-16 08:30:33
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