六月通信
春日線香

誰が触れたの
あのあじさいはうつつ

電話が鳴ると
いつも人が消える
挨拶をするたびに
息の中を遠ざかっていく

音もなく
暗がりの横顔は白く
また手紙を書くよ
流れ流れてゆくのなら
きみのために
六月の雨


自由詩 六月通信 Copyright 春日線香 2013-06-16 04:11:42
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