【草子樺】 詩人サークル群青 6月の課題『慈』から
そらの珊瑚

人は
はぎとった他者に
記し
記してきた

鳥は記さない
慈しみあう
つがいの声は
白い森に響き
溶けて消えていくだけ

草子樺そうしかんば
カバノキ科シラカバ属 落葉高木
樹皮をはぎとられて
紙となる
そこに
わたしは
記していこう
到底あの鳥の声のように潔くは生きられないのなら
それが
今、
つなぎ止めることの出来ない
今、を生きている
証のような言葉であればと
強く刻みつける


自由詩 【草子樺】 詩人サークル群青 6月の課題『慈』から Copyright そらの珊瑚 2013-06-11 13:21:50
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「詩人サークル 群青」課題作品