away
アルビノ







 わたしは揺られてゆくのです
 暖房で濁った、暖かい空気に包まれて
 わたしはゆくのです

 赤い列車はわたしの知らない幾人を乗せて
 ここよりまだ寒い明日の方角へ向かうのです





 いくつさよならを言っただろう
 正確な数字を恐れているんだ
 夢見たいだけ、
 エセロマンチスト
 またひとつ
 過ぎるホーム

     さようなら

 まるで時間の流れのようで
 誰もが帰りの切符を探してる





 わたしはゆくのです
 結露した窓の内側で
 まどろみに依存した格好で

 わたしはゆくのです
 まだ寒い明日の方角へ






自由詩 away Copyright アルビノ 2004-12-30 10:45:59
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