ダンボール
捨てたいものをつめた
ダンボール
は、ちいさかった
そしてなにもなかった
わたしはなかった
あ、あ、あ、
みじかい音をいくつも出して
壁に羅列のスタンプをして
それでもなにもなかった
かみさま
かみさま、
わたしにふくをください
わたしにからだをください
わたしにたましいをください
わたしはいつかははおやになりたいのです

いままででいちばんながい音だった
そして わたしはようやく瞼に
ゆめをみる
あしたのこと
もっとずっとさきのこと
めざめる静謐なあさに軋むべっどの無垢なおと
それから、いくつもの瞬きをした