はるがきた
小原あき

涙を練って
甘くしたみたいに
空から温かい匂いがする

涙を流せない
木が
風に触れて話す

ぴよぴよと
黄色い花が
鳴いている

どこかに涙を隠している
だから、こんなにも
ここは温かい



自由詩 はるがきた Copyright 小原あき 2013-04-29 15:23:13
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