気づき
勇者


 いつからか母はファッション雑誌を買うようになった。
 自分の家は食費すら危ういのに少年ジャンプとファッション雑誌とサッカーの雑誌を買うお母さんが気に入らなかった。
 でも金が足りないから服を買えなくて、その分服のことが好きになった。


 そんな気持ちのまま毎日を過ごしていて友達が靴を買うのについていったとき思い出した。
 小学生のときから母の服のセンスが嫌でよく服についてケンカしていたことを。
 母さんによく「こんな服着れるか!」とキレていた。
 それを思い出したとき母に初めて申し訳なさを感じた。


自由詩 気づき Copyright 勇者 2013-04-24 19:14:43
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