恋し、蹴っ飛ばす

君の唄う『君』は誰?
僕はずっと同じ人だよ
君の目は泣きそうな僕を透かして何が見えたの

見てない世界君と見ようって
決めた僕はどこへ向かおう
どこへ連れて行こうかなんてもう古い考えなんでしょ?

人は結局他人だなんて誰かが言って腑に落ちた
それならどれだけ笑いあって心つなげて傍に居られるか考えたときもある
でもほらほら、携帯電話も古い世の中じゃ思いやりも余計なお世話
だから君の『好きだけどさよなら』も一言目なんていらないよ
あのとき『気持ちに距離はない』って言ってあげれば、なんて思ってないさ

一人で歩いてみる 君を忘れたつもりで
色々寄り道をして歩くけどどっかに何か探してる
慣れない感触抱きしめたってほら、違和感に耐えられなくて傷つける


結局人は一人ぼっちだって誰かが言って楽になって
ぼけっと過ごす一人の午後
空の雲に君を映す僕

全部エクレアに変えちゃおうついでに2つ買って帰ろうか

くだらない思考もときには必要
だけどこればっかりはもう自己嫌悪
もう二十歳なのに小石を蹴って帰っちゃう

君に笑われちゃうな

ああもうバカみたいだ

仰いだ夕焼けは腹が立つ程綺麗で
一緒に居れたらなんて思ってさらに石を蹴る
この気持ちは蹴飛ばせずに、無意識で抱きしめる
結局一人だなんて嘘じゃないか
僕の唄う『君』はこれからも君のまま


自由詩 恋し、蹴っ飛ばす Copyright  2013-04-09 23:17:02
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