ルピナス
Lucy
先生が僕を卑怯者と呼んだ
その名前はおでこに貼りついて
やがて
僕の皮膚になった
月日が過ぎて
周りが誰も気づかなくても
僕の耳には
先生の声が時々聞こえた
先生 僕は先生のような
大人にだけはなりたくなかったし
ならなかった
呪いを解くための呪文も
今なら知っている
ルピナス
広い野原のあちらこちらに
みんな上を向いて
そよいでいる
自由詩
ルピナス
Copyright
Lucy
2013-04-09 12:44:22
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