傘
木立 悟
車に轢かれつづけた傘が
側溝の泥のなかで鳥になり
やせた鉄の羽をひらくとき
午後の空はもう一度泣き
街をゆく人々の手を濡らす
自由詩
傘
Copyright
木立 悟
2004-12-27 11:26:03