カルト
みい

かなしいところ では
あなたは
体中のちからを
ふりしぼります

どこで
立ちどまっていても
わたしは
すべてのひとに

見えているのです

わたしは
まるで それがないと
生きられない
かのように

なにもかもの前ぶれ が
にっこり であれば
よかったと

思うのでしょうか

ゆうべの消える月のことは
あなたにやっと
話せるぐらいで

ばかです

かなしいところ では
目をとじて
せかいごとなくなります

それでも

わたしは
だれにでも見えていて

わたしの言う
あいしてる はいつまでも
わたしのものにはならない

あなたが
わたしのかなしいところ では
消えてなくなるのが
あたりまえで
あるように




未詩・独白 カルト Copyright みい 2004-12-27 11:10:10
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