今日の頭の中のカオス(混乱)
木原東子

今日の頭の中のカオス(混乱)   群青課題詩「準」



わたしたちは
準備万端整えて
すべてはその刻へ

父や弟や息子が
先に行った道
その入り口を

何とかうまく通り過ぎ
その後は何があるかは知らず
信じることはできても不可知

恐らく意識は無となり
死体は元素に解体されていく
時を経てあるいは何かに吸収される

そのくり返し
しかし科学は進む
好奇心は決して止まない!



私と言う一個人を無視しよう
さすれば根本の法則はもうすでにわかっている
有り難いことに

物質がエネルギーからぽいと生まれて
偶然にわずかに残ってしまう
その後は原子の自己組織化

単純な数式のフィードバックにより
無限につらなる複雑鏡像の中から
ふとずれが生じる

予測不可能生(カオス)が生じる
結局 淘汰がおこる
進化がおこる




ビッグバンという量子学的事件がおこった時
真空のエネルギーが不確定性のゆらぎを示した時
「無」と区別できぬ程のものが

いくつか凝縮され
狂気のように回転しながら
恐ろしい力で引き付け合ったのだ

やっとできた水素という元素 最も軽い
ヘリウム 原子番号2 次に軽い 
化学的に不活性 なのに無理矢理核融合

ふたつの元素だけからなる
最初の星、青い巨人
生まれてそして輝いて そして死の大爆発だ


粉々の雲の中には 鉄にいたるすべての原子
これで 物質宇宙が準備された
人間までの

人間なんてちっぽけだが 思いを馳せる能力はある
欲に目も眩み金を欲しがる
核を手段にしてでも

その後とりわけ大きな星が
超新星爆発を起こした時に 
金や放射性物質が出来たせいで?




おおよそ了解
見取り図はできた
面白くも意外

それで疑問は氷解かっていうとそうでもない
数パーセント物質 あとは無
原子の中もほとんど無

壮大すぎる無の世界
おおーい 誰もいないのかい
人間の叫びは届かないのだろう

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自由詩 今日の頭の中のカオス(混乱) Copyright 木原東子 2013-04-03 16:57:35
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