かたびら
鵜飼千代子
さらっとしながら
肌を刺すような
雪国の冷気も
真夏の高原の朝の
ぴりぴりくる
肌寒さも
その土地の
その季節が抱える
1日の予告
真夏のひまわり畑で
落雷や夕立も思わず
はしゃぐのとは
カードの裏表だね
常に黄色の信号で
樹海をさ迷っていたから
だけど
ずっと手を繋いでいてくれたから
慣れたし覚えたよ
直ぐに撤収出来る
タイトな設営
そんな暮らしの中で
テントでのささやかな
宴
そういうかたちになりました
そういうしつけをされました
だけどこれは
わたしだけのこと
わたしが手に入れた宝物だから
内緒なんだよ