私の...
世江
何気ない言葉が、私の胸の奥深くを抉る。
“痛い”なんて言葉一つで片付けられる様なものじゃなくて、
苦しみ耐える時間だけが上積みされていく。
こんな時、涙は流れることなくて
声にならない声だけが響く。
押し込められた感情は尚も膨らむ一方で、
小さくする術を、私は知らない。
…いや、それさえも押し込んでいるのか?
逃げたのは、あいつじゃない。
いつだって、私だ。
罵られるのは慣れている。
“たかが、小娘。”って言葉も。
その言葉に勝てる力を持ってることも知っている。
無限大で、恐ろしいものだということも。