精悍
千波 一也


希望という名の紙切れよ
希望という名の瞳に渡れ

誰かは無謀と云うだろう
或いは幼稚と嗤うだろう

希望という名の未熟さよ
立ち止まるがいい
思う存分に

希望という名の愚かさよ
立ち戻るがいい
思う存分に

あちらこちらへ身を捩らせて
あちらこちらへ心を捩らせて
見るに堪えない紙切れとなっても
そこに埋もれた希望のことを
お前は決して見限るな

希望という名の紙切れは
希望の瞳に留まるだろう

絶望という名の声ならば
絶望の耳元に届くだろう





自由詩 精悍 Copyright 千波 一也 2013-03-20 22:15:08
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