業界とか、プロとアマの違いとか
小川 葉

 
 
家入一真さん@hbkrの「プロとアマの違いなんてなくなるという話 」
http://togetter.com/li/465243

>そうですね、現状の解はそれしか無い気がします。だからこそ皆が小銭しか稼げない時代なんです RT @kamiyamasahiko: @hbkr クリエイターはSNSを通じて、自分の周辺にプチ共同体と商業圏をつくって、生き延びるしかないという津田さんの新刊の主張に行き着くのだと

いやまて、結局それは、今ある業界を否定して、新しい業界を作りたいというだけの話なのでは?

田舎の人間関係が嫌で都会にでてきて、新しい人間関係を作るようなもの?

にしても、このような考え方はどうも民主党的な匂いがして、結局、プロじゃない人に任せたところで、プロじゃなければ解決できない事象があった時、できません、や、わかりませんでは困るという話。ならば今後、経験したり勉強していけばクリアできるだろうと言うかもしれないけれど、すでにその経験があり、勉強もしてきて、困難な事象を当然のように解決できるのがプロ。

確かに、プロ並みだったり、プロを凌ぐ表現ができるクリエイターはいるだろうけど、その人がそのまま、プロになれるとは限らない。常人だったら、まず現場(業界)で経験をつまなければならないし…と、つまり、その機会を与えよ、という話なんだと思うんだけど、ならばこそ、業界に入るべきなのでは?と思うんだけど、おれの考え方も古いのかな?

あと、例えば、それまであったラーメン業界というか、旧態依然としたラーメン店ではなくて、もともとラーメン好きなラーメンブロガーが、店を開業して、SNSなんかをうまく活用して、アマチュアを離脱したプロとして、新しい波を起こしている例もあるけれど、つまりそうゆうことを言いたいのかな?ならばこそ、やはり自分の力で、新しい業界というか、波を作り出すべきなんだろうね。そうして自立できるなら、それがプロなんだろう。ふだんサラリーマンやりながら、アマチュアだけど、週末に美味いラーメン屋やってる人もいるから、プロとアマの垣根がなくなっていく、というのは、どうしたって考えにくい。

しかしまた、プロとアマの垣根がないことが新しいことのように語られているけれど、詩の世界などは昔からそうであって、詩で食えている人はほんの一握りで、ほとんどがアマで、何らかの仕事をしながら詩を書いている人で、そんな中にも、日本を代表する詩人がいるということもある。

いずれにしても、やはり何らかの評価は必要で、現場的な経験も必要で、それが何より好きで、一生続けていきたい気持ちがあるかないかということ。それがプロとアマの垣根ではないかと思う。

私も今後、詩は好きなので書いていくと思うけど、それで食っていこうとは思わないかなあ(笑)家族がいて、子供をひとり立ちするまで育てなければならない現状においては、やはり業界というのは安心なシステムだと考えるようになった。だから私は広告業界で仕事をしていきたいし、荒野のような、業界不在の弱肉強食的な世界になったとしても、やっていける自信はあるけれど(あ、言っちゃった 笑)、けど、そうゆうのは不安だな。人間的じゃない。

昔から、餅は餅屋に、というじゃない。下手なとこに任せて、できませんでした、というのはちょっとめんどくさいよね。これは古典的な、先人からの教訓だと思う。もしそういうのが古いというならば、独立して、フリーランスになって、餅屋になればいい。ただそれだけのことじゃないのかな。

ただ、それだけの話のような気がする。
 
 


散文(批評随筆小説等) 業界とか、プロとアマの違いとか Copyright 小川 葉 2013-03-03 23:27:45
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