逃げる豚足
灰泥軽茶

スタスタ豚足

いまだいまだとスタスタ逃げる

中華屋のおやじさんさようならと

列をなして街から街へ

森へ川へ山へ

スタスタ逃げる

山のカラスたち豚足たちを見つけて

うまそうだなと齧りつく

もうこれまでかと観念

土の中に潜りこみ闇の中暖かい夢を見る

羽を生やした豚足たちは

空高く飛んでいく

そうして土に還り豚足たちは

春になって新しい命を萌芽する







自由詩 逃げる豚足 Copyright 灰泥軽茶 2013-03-03 23:07:35
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